/ Lost In The Wildness ( Elektra 7E-1074 / 1976 )
フィリックス・キャバリエールのラスカルズが来日ということで。行きたいな、どうしよっかなと考え中。もちろんフィリックスのみの参加ですよ。ブリガッティ兄弟もジーン・コーニッシュもディノ・ダネリもいない。しかしながら、スティーヴ・クロッパーとの共演作の続編がこれまた素晴らしい出来となってくるとどうにも気になる。リンゴのバンドで来日したこともあったけれど、その喉は全くの衰え知らず。そう言えばブルース・スプリングスティーンも新作ライブDVD『London Calling Live in Hyde Park』でヤング・ラスカルズの”Good Lovin’”をカバーしていたっけ。
そんなことを思いながら、取り出したのは、カエルジャケが悪趣味なブリガッティ兄弟の”Brigati”名義の唯一作。ディスコ版”Groovin”が収録されていることからそれなりに気分が高まった時にターンテーブルに載せることがある。アリフ・マーディンとフィル・ラモーン、ロン・ダンテの3人がプロデュースを手がけている。その”Groovin”だけれど、アリフが手がけたもので、リチャード・ティー、スティーヴ・ガッド、ヒュー・マックラケン、ウィル・リーといった布陣。他のプロデューサーのセッションと重なっている人もいるが、その他にはトニー・レヴィン、ラルフ・マクドナルド、ボブ・ジェイムス等が参加。フュージョン勢を後陣にしきつつも全体的にディスコ色が強め。
ここまでディスコ色が強いと、サム・クックのスムースなディスコ・カバー”You Send Me”はキラーにも思える。なんともブルー・アイド・ソウルの妙じゃございませんか。軽さがね。
そうそう、60年代ラスカルズの甘酸っぱさは、ロン・ダンテがプロデュースを手がけた兄弟のオリジナル"Gotta Get Next To Somebody"やスロウなバラード"I Been Thinkin' 'Bout You Baby"、60年代の音かと見まごう"Mr. Fantasy"で聴ける。これは良い!吐息のようなバラード"Come Run"やラストの"Well, Well, Well"だって。おやおや!B面の出来がこんなに良いとは!改めて。