いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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 Arthur, Hurley & Gottlieb

markrock2010-06-03

/ Same ( Columbia KC-32273 / 1973 )


むちゃくちゃハッピーな16ビートのフォーキーA-1”Sunshine Ship”で幕を開ける一枚。聴いているだけで幸せな気分になれる。このLPは確かe-bayを通じてアメリカのレコード屋から買ったはず。プロモーション盤のステッカーが付いている。殆どの曲を書いているのがアコギ演奏とリード・ボーカルを務めるJeffrey Arthurだ。織りなすコーラスに圧倒されるA-2”Time Carousel”もなかなか。オーソドックスなフォークやブルーグラスサウンドに混じってポップなひらめきを見せている箇所があるのが素晴らしい。


B面はMichael HurleyのピアノとNeil Gottliebのフィドルが映えるカントリー・タッチのワルツB-1”Hard Times”でスタート。壮大なバラードのB-2”Part Of You”なんかは、NYのフォーキーに洗練を加えた部分が、Kenny Rankinの70年代初頭盤のように聴こえるところもある。たまげたのはB-4”Beat Thing To Do”かな。まさにKenny好きにはドツボの一曲。ラストのB-5”Traveling Friends”もソフトな歌声に映える優しいバラード。そうそう、この盤のプロデュースはClay PittsとDavid Spinozza。Davidの人脈なのか、NY系のミュージシャンが多く参加している。Hugh McCracken、John Troper、Steve Gadd、Rick Marotta、Andy Newmark等々。彼らが随所で洗練された音作りを可能にしている。Stu WoodsやEric Weissbergの名前も見えたり。


1975年にはトリオでもう1枚、A&Mから『Sunlight Shinin’』をリリースしている。