/ Labor Of Love ( BIGPINK / 2009 )
以前Vividから再発されたドリス・エイブラムスの唯一盤が韓国のリイシューレーベルBIG PINKから出ました。紙ジャケってことで購入。元々Philoからのリリースってことで、フォーク畑の人なのだろうが、1976年と言う時代がポップ、ソウルとのミックスを可能にしていて。土の匂いを保ちつつもAOR的洗練が施されているのが堪らない。ロザリー・ソレルズなんかと共に好きな盤。
冒頭2曲で決まり。ムチャポップなアクースティック・グルーブA-1”Dance The Night Away”とローラ・ニーロ・スタイルのバラードA-2”Hurricane In My Heart”。2曲共にパット・アルジャーの作。パットはカントリー・フィールドのソングライターとしてガース・ブルックスらに曲提供している。ジェイムス&リヴィングストン・テイラーが唄った”City Lights”のオリジナルなどを収録した『From The Heart』(1980)をパットと一緒に作ったのが本作のプロデューサー、アーティ・トラウムというわけで。ウッドストック系ミュージシャンのサポートが素晴らしい。
他にもジェシ・コリン・ヤングの”Sunlight”やコール・ポーターの”Let’s Do It”、ジェフリー・ガッチョンの”I’ll Be Your Old Lady”など曲が揃っている。純粋なフォークはミッキー・ニューベリーのM-7”Are My Thoughts With You”くらい。ドリスの自作は2曲ながら、シンガーソングライター的感触を持っているのも魅力。