いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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Ramblin’ Jack Elliott

markrock2009-12-20

/ A Stranger Here ( Epitaph / 2009 )


ランブリン・ジャック・エリオットの新作が国内盤で出るなんて。全くビックリしてしまう。前作『I Stand Alone(http://d.hatena.ne.jp/markrock/20070207)は日本盤は出なかった。本作はリーマン・ショック世界恐慌の再来と騒がれたアメリカのこのタイミングで30年代のブルーズをカバーした盤。初期ディランのアイドルだった彼も既に78歳。生ける伝説というに相応しい人物。1995年にグラミーを獲って以来、新たなピークを迎えた感もある。


それで、本作のプロデューサーはジョー・ヘンリー。ベテランを土臭く復活させるのに長けた人。、ディランと被るゲストとしてロス・ロボスのデヴィッド・ヒダルゴが参加していたり、ヴァン・ダイク・パークスの名前を見つけられたりと、弾き語り一辺倒ではない。


例のブルーズ・ムーヴィーのタイトルにもなったM-4“Soul Of A Man”(ブラインド・ウィリー・ジョンスン)、人間のソウルは何かと問い続けるエリオットのブルーズ・フィールに圧倒される。ミシシッピジョン・ハートのM-5”Richland Woman Blues”はいつものエリオット節。そしてアルバム・タイトルに詩の一節が使われたM-7”New Stranger Blues”は私がHPを作らせて貰っているブルーズメン、Broom Duster KANもレコーディングしている大好きな曲。居場所が見つからない、ってのは人間が持ち続けざるを得ない感覚なのかもなと思う。


さて、プロデューサーのジョーはエリオットがウディ・ガスリーを歌った名盤『Ramblin Elliott Sings The Songs of Woody Guthrie』に早いうちに触れて衝撃を受けたらしい。


フォークものも最近改めて聴きなおそうと思っていて、今年手に入れた英トピック・レコードの7枚組ボックス『Three Score & Ten』やブロードサイド誌掲載楽曲の名編集盤『The Best of Broadside 1962-1988』辺りを取り出している。