/ From Out Of The Blue ( Columbia CK 45092 / 1989 )
80年代最後の年に産み落とされた、クワイエットストームの佳作。主人公は70年代に名盤『Blue Magic』を残している老舗コーラスグループ、ブルー・マジック。スウィートソウルものとしては絶大な人気がある人達。これは彼らにとっては久々の一線復帰となった作。プロデュースはヴィンセント・F・ベルとアルヴィン・ムーディー。デフ・ジャムを設立したラッセル・シモンズが作ったOBR(オリジナル・ブラック・レコーディングス)からのリリース。
まず、グループ名の一部を織り込んだM-1”It’s Like Magic”からフィリー風で早速うっとりさせられる。低音とファルセットの掛け合いが見事。全編打ち込みなのだが、真夜中のBGMに最適な耳に優しい音。
M-2”Couldn’t Get To Sleep Last Night”、M-3”Secret Lover”にアリソン・ウィリアムスとのデュエットM-4”We’re Gonna Make It”…もう完璧としか言いようの無いバラード群。M-4は冒頭どうもライブ録音のように聴こえたけれど、そういうSEなのか。
LP時代を引きずってか、A面(7曲目)までが甘甘のバラード。ということでアッパーな後半は今聴くにはカナリ苦しいのだが、ミディアムM-11”Tuesday Heartbreak”ぐらいはなんとか聴ける音だった。
しかし、この時代まではソウルって音楽がまだ生きていたのだと再確認。しかしコレですらもう20年前ってのが驚き!歳をとったもんです。