/ Fly Away THE SONGS OF DAVID FOSTER ( CSCD-0209 / 2009 )
かなり更新を休んでしまったけれど。デヴィッド・フォスターのトリビュート集。本人および関連人脈総参加ってのもあり、質は高い。北欧メイドと言うのが、彼の地での着実なアダルト・コンテンポラリー人気を物語る。日本と同じで売れる土壌があるのだろう。まあそういう意味では冒険の無い作ではあるのだが、人選の上手さと、大分落ち着かれてしまってファンキー・フォスターを耳に出来なくなった昨今には美味しい企画。
EW&FのM-2”In The Stone”は黒っぽくBill Champlinが。ライブだと流石に歳のせいか落ちてきたかなと思わせられる喉も快調で嬉しかった。さらに新作のリリースも近いBill Labountyが歌うM-2”No Explanation”はとうとう作者版が聴けたと感慨深く。カントリー畑の活動が増えているだけにアクースティックなアレンジで。ピーター・セテラの最近のライブでもこんなアレンジだった気が。James Taylorのバッキング・ボーカルを務めるArnold McCullerはボズのM-4”Jojo”を。ギターはPaul Jackson Jr.。驚いたのはFrank AdahlのM-5”Colour Of My Love”の表現力。線が細いようでいて太い、コレは逸材。Airplayの本家Jay Graydonがギター参加しているM-11”Nothin’ You Can Do About It ”でも歌っている。Jeff Pescettoが歌うM-6”Heart To Heart”では当時の音作りを再現。ケニー・ロギンスとはまた違った味。日本への来日も数多いRobbie DupreeのM-7”Fly Away”というのも絶妙。Peter Allen版も久々に聴きたくなる。『Bi-Coastal』は音のいいレコードだ。M-12”Whatever We Imagine”ではBill Cantosが。この人の1stは良く聴いた。それと共にM-12のオリジナル、James Ingramも良く聴いた。しかしこれはふくよかなJamesに軍配か。Chicago『18』のアウトテイクでソングライティングに加わったRobert LammがソロでレコーディングしているM-13”When Will The World Be Like Lovers”は意外に良い曲。コレが外されたんだから、当時のChicagoは勢いがあった。ラストM-14”Live Each Day”は亡きWarren Wiebeの未発表音源。美しい歌声に酔うが、ブックレットに見るプロレスラー並の余りのゴツイ顔に、正直驚く。