いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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 Bobby Goldsboro

markrock2009-03-14

/ Summer (The First Time) ( United Artists / 1973 )


Honey”や”Me Japanese Boy, I Love You”のヒットで知られるBobby Goldsboroのシンガーソングライター時代に対応した1973年の佳盤。冒頭のA-1”Summer (The First Time)”は、Seals & Croftsの”Summer Breeze”と併せて聴きたくなる、実に切ない名曲。Bobbyのキャリアでは最後のヒット曲、と言った位置づけになっている。ジャケの雰囲気とも相俟って実に良い。快活なA-2”Marlena”はLoboでも聴いているような感じで。バラードのA-3”He’s Part Of Us”やソウルフル・ポップA-5”Sing Me A Smile”は、Dan Sealsなんかのカントリー・ポップのファンにもアピールする作風。A-4”The L&N Don’t Stop Here Anymore”は冒頭の弾き語りの音からして、Jim Croceを思わせる仕上がり。


B面もバラエティ豊か。B-1”Mississippi Delta Queen”は再びJim Croceの”Bad, Bad Leroy Brown ”を思わせる曲。どうでもいいが、”Bad, Bad Leroy Brown ”のシナトラ版は悪くない。ゆったりしたバラードB-2”She”に続くB-3はRoberta Flackのカバー、”Killing Me Softly With His Song”。コレを書いたNorman Gimble-Charles Foxのコンビは、Jim Croceの”I Got A Name”も書いていて、そのJimが”Killing Me Softly With His Song”を歌ったら、と想像してしまう仕上がり。ちなみにこの曲とラストの映画『トム・ソーヤー』の主題歌B-5”If’N I Was God”(ストリングスをバックにしたスタンダード)を除いてBobbyの作。B-4”Spread My Wings And Fly”はゴージャスなサウンドで聴かせる本作屈指の名曲。(メロディではなく)音は全盛期のジミー・ウェッブのようで。