いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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山木康世 

markrock2009-03-07

/ 嶺上開花(リンシャンカイホー) ( Silverland SL-001/002 / 2008 )


ここへ来てリリースラッシュの様相を呈している山木康世。元ふきのとう、という肩書きからは逃れられないが、コンビ解消後も、独自の世界観を持ったフォークを生み出している。ふきのとうは北海道と言う地方色を打ち出したグループだったけれど、今の時代に聴いてみると、それが凄く旧き良き日本を思い出させてくれたり、何やら脳裏に残される懐かしい集合記憶を蘇らせてくれたりして。


昨年自主盤としてリリースされた本作はDisc1がふきのとうのセルフカバー、Disc2は新曲含めまだレコーディングされていなかった楽曲を収めたもの。全27曲という大ボリューム。もちろんライブを聴きに行くのが一番なのだが、レコーディングされたセルフカバーを聴いてみたかったDisc1-3”風来坊”やDisc-1-7”思い出通り雨”(レゲエアレンジ!)、Disc1-10”白い冬”、Disc-13”影法師”あたりは嬉しい限り。M-8”ひとりの冬なら来るな”、M-11”雨ふり道玄坂”といった名曲はファンクラブ限定のライブ盤『Concert Tour ’99 〜幸せは青空の彼方から』ですでに聴けた。ふきのとうのセカンド・シングルだったDisc1-6”初夏”なんてのも新鮮。細坪ボーカルの印象が強い曲ながら、シティ・ポップ風のバッキングで。


未発表のDisc2の方は、歌謡テイストの佳曲Disc2-1”ターコイズナイト”でスタート。硬質なビートがふきのとうとの違いを印象付ける。無垢なオヤジの偏愛ソングDisc2-2”愛しのラナ”は名曲かも。ドキッとする歌詞のDisc2-4”この国に生まれて”もなかなか。ジャジーなシャッフルのM-6”月天心貧しき町を通りけり”はライブで聴いたら幸せな感じ。Disc2-7”ホウキボシ☆”やDisc2-9”晩秋情景”もお得意の歌謡フォーク。ソングライティングは衰え知らず。


これだけの完成度の新作を出しておいて、3月18日には『フォークの匠』シリーズより新譜『旭日東天』がリリースされる。”白い冬”、”嶺上開花”は本作と別テイクなのだろうか。聴いてみなければわからないけれど。こちらもセルフカバー満載で買い。


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