いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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【書評掲載】
『情況』2018年秋号 田中里尚(文化学園大学准教授)「教えられぬことこそ語り続けなければならない―石浦昌之の実践について―」
『日本教育新聞』2019年3月18日 都筑 学(中央大学教授)「先哲から学ぶ人生の知恵」
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 The Trout

markrock2009-01-11

/ Same ( MGM SE-4592 / 1968 )


数年前まで高かったレコードも最近安くなってきた。特にソフトロックとかAORとか。まあそもそも、90年代にブームになる前はカス扱いされてた盤なわけだから。


ということでこの盤も500円くらいだったので買ってみる。1968年のThe Trout の唯一盤。70年代にウェス・ファレルと共に”I Think I Love You”をはじめパートリッジ・ファミリーで大当てするトニー・ロメオが率いたグループだ。トニーはファミリー・グループの先駆だったカウシルズや、ルー・クリスティらにも曲を書いている。


この盤、実に健康的なソフトロックサウンドが堪らない。フォークっぽい曲も混ざっているのだが、下世話なポップ寄りに聴こえるところがトニーの身上。楽曲の完成度は高い。A-1”The Beginning”のオートバイの発車音からスタート。オススメはA-3”Crazy Billy”。3声のコーラスが実にキレイで心弾むポップサウンド!ちなみにメンバーは紅一点のカサンドラモーガンとトニー・ロメオ、フランク・ロメオ兄弟。まさに祭りを思わせる目まぐるしい展開を見せるA-4”Carnival Girl”も最高。フォーク的展開のA-5”November Song”も美しい。ちょっとするとジャズ・ワルツ的にも聴こえるA-7”Hushabye Wee Bobby”も良い。フランクとカサンドラをリードに据えたB-1”Yeah-Yeah-Yeah”はB面早々、壮大な名曲。アウトロのコーラスもなんだかいい。B-2”Worse Day I’ve Been To”はカサンドラのリードで歌われるが、曲名に反してウキウキ気分にさせられる。ジミー・ワイズナーがアレンジしたM-3”You Can’t Hang On”は、ソウルっぽい高揚感があり、フォーシーズンズとかああ言った感触も。コーラスなんかもうとろけそう。B-4”Understanding Who I Am”は「パパパ〜」の教会コーラスもの、B-5”Sunrise Highway”も高揚感のあるコーラスもの。ラストB-6”The End”はオートバイの追突音というオチも付きまして。


ジミー・ウェッブがプロデュースしたフィフス・ディメンションの名盤『Magic Garden』までとは言わないけれど、久々に近い感動を得ることができた。