いしうらまさゆき の愛すべき音楽よ。シンガー・ソングライター、音楽雑文家によるCD&レコードレビュー

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Gator Creek

markrock2008-10-05

/ Same ( Mercury SR61311 / 1970 )


ケニー・ロギンス。若々しく見える彼ももう還暦と言うからオドロキ。70年代にロギンス&メッシーナでブレイクした彼だが、60年代後半にセカンド・ヘルピングのメンバーとしてシングルをリリースしたり、1970年にカリフォルニアのセッションメンの集合体、ゲイター・クリークでアルバムをリリースしていた過去には、残念ながら余り触れられない。


そのゲイター・クリーク、面子から考えるとマイク・ディージーやマイケル・オマーティアン(マイク“スマックウォーター”オマーティン名義)という後のLAシーンを支えるミュージシャンを抱えていた凄いバンド。ゲストもルイ・シェルトン、ラリー・ネクテル、メリー・クレイトン、クライディ・キング…と。しかし、音は混沌としたスワンプ・ロックでそこまで凄くは無い。


リーダーのディー・バートンの曲が大半を占め、そこに光るものは感じられないが、ケニー・ロギンスの名曲A-2”Danny’s Song”の初出ヴァージョンが拝めたり、ジャクスン・ブラウンのA-3”These Days”がマイク・ディージーの妻キャシー・ディージーのコーラスを交えて聴けたりするのがなかなか。ただし後者は大分ジャクスン版と雰囲気が違う。その他、ロギ・メシのセカンドに収録されたB-2”Long-Tail Cat (Dixie Holiday)”の初お目見えがあったり、バズ・クリフォードのB-1”Holy Moly Rolly Polly”があったりと。


とは言え、なんだかんだ”Danny’s Song”が群を抜いている辺り、後のケニーの成功も頷ける。