/ Join The Parade ( Decca / 2007 )
こちらもかなり久々、9年ぶりのマーク・コーンの新作。すっかりアタマが寂しくなっている。個人的には5本の指に入る亜米利加のSSW。1998年の『Burning The Daze』の後しばし沈黙していたが、2005年にはライブ『Live04★05』を自主盤で出し、その後2006年にはライノからベスト盤がリリースされていた。ここでマサカ立て続けに新作が出てくるとは。
ザ・バンドのリヴォン・ヘルムが咽頭癌から復帰してつい先日新作をリリースしたのだが、それを応援するかのような冒頭のM-1”Listening To Levon”がとても良い。これがシングルに選ばれているようだが、それも当然の出来。マークお得意のセンチメンタルなタッチ。ガールフレンドとクルマで話し込んでいたが、カーラジオから流れてきたリヴォンの歌声に心を奪われて、ガールフレンドの話していたことは全然頭に残らなかったんだ、なんて歌詞。凄く良い。
その他にもより年季が入ってブルージーになった歌声で、ピアノ、ギターを持ち替えながら味わい深く歌う。トーキング調のM-3”Dance Back From The Grave”なんかを聴いていると、ザ・バンドのリーダー、ロビー・ロバートソンの濃密なソロアルバムに近い感触と思える。ラストのM-10”Life Goes On”もいい。
プロデュースは近年ボブ・ディランとの活動でも御馴染みのチャーリー・セクストンとマークが共同で。