/ Just Roll Tape April 26 ,1968 ( Rhino / 2007 )
うーむ。休日返上労働で過労気味。あまり良くない状況。さて、嬉しいスティーヴン・スティルスの新譜。新譜とは言え、中身は1968年の蔵出しテープ。当時付き合っていた青い眼のジュディ・コリンズのセッション時にニューヨークのエレクトラスタジオで録られたデモ。CS&Nやソロで発表する楽曲も多く含まれており、この頃までの遺産でスティルスは70年代前半まで食い継いでいたことを思い知らされる。
M-1”All I Know What You Tell Me”は朴訥としたアクースティックブルース。M-6”Black Queen”とともにアコギ・スティルスの真髄。前者は近年の『Man Alive』に入っていても違和感が無い感じ。M-2”So Begins The Task”はマナサスでちゃんとレコーディングされたものだが、CSN&Yのブートでも聴ける。M-3”Change Partners”はソロのヒット曲。アレンジ含め、完成されている。しかし音が悪い。M-4”Know You’ve Got To Run”は『Stephen Stills 2』に収録されていたものと違う曲が乗っている。M-5”The Doctor Will See You Know”は拾いモノの未発表曲。M-7”Bumblebee (Do You Need A Place To Hide)”は、マナサス盤に収録されたビル・ワイマンとの共作”The Love Gangster”の原曲。M-8”Judy”はCS&Nのタッチ。2曲もJudyものは必要なかったのか。M-8”Dreaming Of Snakes”は没曲の趣き。
この盤の売りはヤハリM-10”Suite:Judy Blue Eyes”、M-11”Helplessly Hoping”、M-12”Wooden Ships”のソロ・デモか。でもこうして聴くと、発表したのがたまたまCSNだったと言うだけで、スティルス一人の世界として十分に完成していると思わされる。
M-13”Treetop Flyer”はライブの定番で、レコーディング音源としては1994年の『Stills Alone』が初出のもの。ここではドブロを使用。歌詞や構成の違いから、現在まで歌いこまれていったことがわかる。
この音源、惜しむらくは一部の音が悪いこと!ブートでももっと音がいいものがあったのだが。バッファロー・ボックスのデモも結構音が良かったし。
そうそう、最近『Thoroughfare Gap』もCD化されました。