おそらく金太郎飴な出来(だけど良い)であろうノラ・ジョーンズの新作よりも先に手に取ったのはザ・バンドのトリビュート盤。オールド・アメリカンロックファンも、ルーツミュージックに共感するワカモノも満足の快盤。たまたま前回取り上げたアーティの盤と一緒に購入したのだが、そこにロビー・ロバートスンへのスペシャルサンクスがあったこととも繋がりビックリ。日本語盤は2枚組になるとか、ボーナストラックがあるだとか情報は出ているが、指をくわえて待てるか!って言う話。
とにかく原曲の雰囲気を損ねずに、かつ随所に新しい風を吹き込みながら迫力のロック〜カントリーサウンドで迫りくる。
インパクトではガスター(Guster)の”The Wheel’s On Fire”(バンジョーなんかを交えた好カバー。レイ・ラモンターニュがハーモニカ参加。)がまずドカンと。さらにブルース・ホーンズビーの”King Harvest”、ジャック・ジョンソン節全開の”I Shall Be Released”(そう言えばアーティ・トラウムが長いライナー書いてます)、リー・アン・ウォーマックの完璧なポップカントリー節 ”The Weight”、オールマンブラザーズバンドのライブ”The Night They Drove Old Dixie Down”、フォークっぽいアレンジが新鮮なスティーヴ・レイノルズ”Stage Fright”、ディランの息子・ウォールフラワーズのリーダー、ジェイコブ・ディランの”Whispering Pines”(ドラムスはジム・ケルトナー)、今となってはおばちゃん(失礼)3人組ローチズの”Acadian Driftwood”(ケルトっぽさも)、個人的には久々にジョン・リヴェンサールの音作りを聴いたロザンヌ・キャッシュの"The Unfaithful Servant"などが印象深かった。通して17曲、2000年代の今ですが自宅がロック喫茶に大変身する音。
バンドのトリビュートって有りそうで無かった。ロビー不在のザ・バンド自身は結構トリビュート盤参加陣の常連だったのですが。ところでバンドをバンドたらしめているものとは何だろう。人によって感じ方は違うのだろうが、個人的には今は亡きリック・ダンコのハモリかな。
http://www.429records.com/endlesshighway/
HPではジョン・ハイアットも含めて21曲聴けます。日本盤はその4曲も入るのだろうか。
曲順は輸入盤と違いますが、下記を参考に。
1. I Shall Be Released -- Jack Johnson
2. The Weight -- Lee Ann Womack
3. Makes No Difference -- My Morning Jacket
4. When I Paint My Masterpiece -- Josh Turner
5. Unfaithful Servant -- Roseanne Cash
6. Rockin' Chair -- Death Cab for Cutie
7. King Harvest -- Bruce Hornsby and the Noisemakers
8. Whispering Pines -- Jakob Dylan w/ Lizz Wright
9. Chest Fever -- Widespread Panic
10. Lookout Cleveland -- Jackie Greene
11. Wheel's on Fire -- Guster
12. Up on Cripple Creek -- Gomez
13. Stage Fright -- Steve Reynolds
14. Night They Drove Old Dixie Down -- Allman Bros. Band
15. Rag Mama Rag -- Blues Traveler
16. Life Is A Carnival -- Trevor Hall
17. Acadian Driftwood -- The Roches