/ Same ( Mowest MW121L / 1972 )
モータウンのレーベルMowestの白人グループ。コレは1st。プロデュースはアンドリュー・オールダム!!このグループ、70年代後半〜80年代前半にジェニファー・ウォーンズのヒット”Right Time Of the Night”やリア・カンケルの”Step Right Up”を書いたことで注目されたSSW、ピーター・マッキャンが在籍していたことで知られている。
メンバーのマイク・フォウリーが書いた曲は混沌とした前衛的なもの。ラリー・トリードウェルの楽曲も魅力に乏しく余り惹かれない。唯一の女性メンバー、スキー・ハニーカットもグレイス・スリックみたいな感じで何ら目新しくない。ラリー、スキーらの共作B-3”Fiddler”はCSNっぽいコーラスが聴けて悪くも無いが。また同じくラリー、スキーにアンドリュー・オールダムがソングライティングに加わったB-4”Nowhere”もそこそこ不思議な魅力がある。
しかしピーター曲はダントツ。ここでも好曲4曲を書き下ろしている。A-1”Songwriter”はポール・マッカートニー的センスを感じる名曲。転調を駆使し、ソフトロックファンも満足の一曲かと。A-3”Time”なんて、80年代のAORバラードを先取りしたような一曲。1972年という時代を考えると、早い!!コンピとかに収録されてもいいように思うが、頭が固くなりがちなAORファンの耳にはナカナカ届きにくいかも。B-1”Lord Of The Mountains”もロックな展開ながらサビではアコギとメロウな歌声の調和が見事。スキー・ハニーカットのCSNっぽいコーラスワークも部分的に飛び出したり。B-5”Fine & Gentle Lady”はミステリアスな一曲で初期マイケル・ジョンソンを髣髴とさせる。