/ Happy Landing ( Capitol ST-776 / 1971 )
バリー・ドレイク。彼の盤は売れなかった割によくレコ屋に並んでいる。売れなかったから、とも言えるのだが。現在は“歩くロックンロール辞典”として数々の賞を受賞し、ロック史家としての地位を築いている彼。かつての音楽活動が顧みられることも無くなったが、60年代からの長い音楽活動を経て出たファーストはなかなかの佳作。
軽快なアコギのカッティングに始まりサビではストリングスが煌びやかに入ってくるA-1”Jasmine”。ひしゃげ気味の歌声ながら、グリニッジビレッジ出身ということでフォーク系のソングライターと見受けられるがなかなかポップな世界を作り上げている。ゴスペルっぽいA-3”High Water Line”、メロウなミディアムカントリーバラードA-5”Roll On River”、”Gentle On My Mind”タイプのB-1”Rainy Mornin’ Blues”、サム・クック魂の一曲をカントリーワルツに仕立てたB-4”A Change Is Gonna Come”、オールドタイミーなB-5”Just A Little Song”などが心に残った。演奏陣ではペダル・スティールでビル・キースが参加。
“Happy Landing”は出来なかったものの悪くない出来。