/ John Lennon Forever ( 日本コロムビア COCA-9371 / 1991 )
深夜帰宅し、夕刊を読んでいてビックリ。なんとビリー・プレストン、亡くなったんですね。しかも昨年11月から意識不明だったなんて。色々トラブル絡みな人ではありましたが、達者なキーボードサポートのみならずソロヒットも出している才人。大ヒット曲"Nothing From Nothing"からも伺えるが、いつもニコニコ笑っていて、旧世代の黒人芸人らしさを色濃く残す人物でもあった。リンゴのオールスターバンドで来日もしていたはず。彼の音ですぐさま思いついたのは、日本主導で1991年にリリースされたジョン・レノントリビュート盤での演奏。「5人目のビートルズ」が弾き、切々と歌うM-2”Love”がとても良いのです。他にもM-4”Help”、M-7”Don’t Let Me Down”、M-10”Imagine”でボーカルをとっている。(他の全曲でもキーボード演奏で参加)スタジオセッション風のリラックスした雰囲気がいい。プレストン以外にもこの盤、密かにトップミュージシャン達のレアな演奏が収められている。スティーヴン・スティルスのM-9”Come Together”は相当ハマッているし、ボニー・ブラムレットのM-3”Jealous Guy”、メリー・クレイトンのM-5”Stand By Me”なんて人選もナカナカ。盤全体を通してソウル・ミーツ・ビートルズと言う感じかというと、割と洗練された音作りが南部的コテコテ感を減じさせているのでそうも感じられない。まあ1991年と言う時代性を考えると残念だが、生演奏だし文句はない。スティーヴィー・ワンダーはハーモニカで参加。ギターでデヴィッド・T・ウォーカー、テナー・サックスにウィルトン・フェルダー、ピアノにジョー・サンプルとやたらバブリー。アップルからの『Encouraging Words』も久々に聴いてみようか。