ここの所忙しさの余り、などと言うともっと忙しい方に失礼だが、全くブログに手付かずの毎日だった。(巡回ブログは拝見しておりましたが)しかも運悪く風邪までも発症。とはいえレコ買いはそんな時ほど過熱するもの。以前は仕事中にこっそりレコ漁りなどをしたこともあるが、帰ってからレコの隠し場所に困るので(コインロッカーも使えない貧乏性ゆえ)、レコ屋は休日や早く帰った時に限られるが、今はヤフオクやらアマゾンやらでペペッとワンクリックで買えてしまうのでまた性質が悪いのである。
最近の入手盤は色々あるが、積まれていくばかりもなんなので、記していくことにしよう。さてまさに最新の入手盤は本日朝から所用で外出した折に立ち寄った高田馬場の名店D。ここは高校時代から大学の頃まで通いつめていた店で、基本的にはジャズ・クラシックの専門店。小さい店舗だが客足は途絶えない。その理由は極めて良心的な価格にある。 ロック、SSW、ソウル、歌謡曲、日本のロック・フォークなど専門外分野の値付けは基本的にいい加減なのがウレシイ。いつもの如く500円前後を狙うが、早速フォークの重鎮Bob Gibsonのフォークロック勢大挙参加の名作『Bob Gibson』(Capitol 742 /1971)を600円で発見。全くもって有り得ない価格に驚かされ、レジのおばさんをチラッと横目に脇に抱え込む、といっても盗むわけではなく買うのだが。Roger McGuinn、Chris Hillman、David CrosbyというThe Byrdsのメンバーに加え、Sneeky Pete、Denny Doherty、Cyrus Faryar、Bernie Leadon、Spanky McFarland、Rick Roberts、Mike Deasy、そしてコンビを組んでいたHamilton Campも参加していて、ディランの曲も演っている名作。さらに、Motownの白人SSW、Stephen Cohnの『Stephen Cohn』(Motown 789 / 1973 )も買い逃していたからと600円で入手。追いかけているロマンティックSSW、Stephen Bishopのデビュー前でのコーラス参加も気になる一枚だったが、針を下ろしてみると、プリプリしたアコギのカッティングが薄く入る辺り相当ツボに嵌る一枚だった。A-2では名ドラマーJim Gordonがクラヴィネットを弾いていて器用なところを見せてくれている。Rosalie Sorrelsのウッドストック名作ナドナドも800円辺りで置いてあり悔しい思い。Martin Mullの見たことも無いアルバムが5枚ほどあったのでおそらくSSWものをドンと売った人がいたのだろう。Aztec Two Stepなんかも2nd、3rdと1200円ほどであるが、手が出ない。あとは、CDでの入手も容易だがRichie Havensがりりしくメガネを掛けたデビュー盤『Mixed Bag』(MGM4698 / 1967)を400円で発見。MGMにおける再発盤だが、「ウッドストックで話題の”Handsome Johnny”が入ってる!」といった風なコピーも印刷されていて、ジャケのスレにも実に味わいがある名盤。さらに400円盤では女性ソウル歌手Maxine Weldonの『Some Singin’』(Monument KZ32588 / 1974)が泣きのカントリーソウル名盤で大当たり!Kris Kristoffersonの賛辞が載っていて興味をひかれたが、そのKrisの曲はじめ、Leon Russellの大名曲”A Song For You”(大好きなRay Charlesのヴァージョンに匹敵する良さだった)、さらにElvisも演っていたJTの”Steamroller Blues”やTom Jansの名バラード”Loving Arms”、そしてRob GalbraithやBob Morrisonの曲もしっかり入っていてタマラない。他にも2作あるようだが、探してみようと思う。この店、通っていた学生の頃は10円〜100円の箱が店外に沢山置いてあって、吉田拓郎の1979年のライブボックスだろうとなんだろうと容赦なく50円やら100円なんて値がついていて、金に困った時分、何百枚買ったかわからない。ただし“⑩”といった風にジャケの隅に値段がマジック描きされているのが実にいただけなかった。売るにも売れないし。(つづく)