/ 甦るオッペケペー
ちょっとした宣伝ではありますが、しゃべってもいいんだ話 〜書籍篇〜をオープンいたしました(リンクから飛べます)。音楽書籍を中心にレビューを載せていくつもりですので、何卒宜しくお願いいたします。
ところで、高石を聴いて思い出したが、社会(体制)批判の色彩が濃いパフォーマンスということで言うと、民権運動が高まりを見せた明治期に川上音二郎が広めた”オッペケペー節”があった。歌詞を変えながら現代まで歌い継がれているからオドロキだ。
この"オッペケペー"、音二郎と妻の貞奴が残した音源はもはや聴くことができないのだが、1900年パリ万博の際に川上一座が演じた"オッペケペー"は運良く残されていた。はっきりいってノイズが多く最悪の音質だが、時代を踏まえても肉声が残っていたこと自体奇跡とも言える貴重な音源。耳を澄ますと、生々しい"ノリ"が聞こえてくる。なにしろ現代のラップの趣き。畳み掛けるナイフのような言葉の羅列は、100年の時を超え、現代人の胸に突き刺さる。
私も川上一座に倣い、調子に乗って現代版オッペケペーを作ってみた。耐震強度偽装問題をテーマにするというのは安易だが。
ままにならぬは 浮世のならい 飯(まま)になるのは米ばかり
オッペケペー オッペケペッポー ペッポッポー
骨のある奴いない世にゃ 骨なしマンションたんと建つ
うわべの飾りにだまされて 姉さんおく歯が痛みます
破算するなら人生も いっそご破算したいもの
誰を怨めばいいものか 同情するなら金をくれ
オッペケペー オッペケペッポーポー