(Phantom BP10955 /1975)
ベラドンナと同義の有毒植物の名を冠した女性3人組の1stアルバム。2ndはCharie Calelloのプロデュース作として知られるが、本作はラスカルズ解散後のFelix Cavaliereのプロデュース。Felixはオルガン、シンセサイザーもプレイしているが余り目立たない。ジャケットにはヒッピー風カントリーガールといった趣きのメンバーHelen Hooke、Anne Bowen Pamela Brandtが微笑んでいるのだが、音はというと、ジャケットそのままに70年代のカントリーロックの音。(ちなみにBill KeithやEric Weissberg、Brecker兄弟も参加)とにかく特筆すべきなのはHooke-Brandt作のオリジナルA-1"High Flying Woman"。スチールギターの音色に乗って軽快なアコースティックギターのカッティングが聴こえてくる辺りですでに期待に胸が膨らむが、そこに美しい三声のコーラスがかぶさりまさしく絶品。さらに、"You're free flying woman"と歌う大サビも登場し、これはもう至福の1曲というほか無い。ここで、ああ、と気づく向きもあるかもしれないが、彼女らはウーマンリブの急先鋒。Helen Hookeは活動家として音楽活動を続け、Pamela Brandtもライターとして活躍しているようだ。ちなみにコーラスがきまるB-1"Sweet, Sweet Music"も悪くない。針飛びしたようにコーラスが続くB面エンディングもユーモラス。