/ This Side of the Big River
(Warner Brothers 2882 /1975)
俳優Jon Voightの兄としても知られるChip Taylorのソロ4作目。本作はBillboardのカントリーチャートにも36位でチャートインを果たしている。The Troggsの歌ったロッククラシック、"Wild Thing"の作者としてのイメージが強い彼だが、これら一連のソロ作は牧歌的で実にカントリー色が強く、SSWアルバムのお手本のような仕上がりとなっている。とはいえキラー曲があるかといえば無いような気も。やはりChipのソロとなると、Merrilee Rushに提供した"Angel of the Morning"のセルフカバーも含んだ1971年の1st、Gasolineにつきるだろう。とはいえ、The Holiesがヒットさせた"I Can't Let Go"の自演もあったGorgoni,Martin &Taylorの2作や、60年代、Just Us時代のI Can't Grow Peaches On a Cherry Treeも外せないだろう。そういえば60年代のプロデュース作には、Billy Vera & Judy Clayがあった。ChipとBillyの共作曲も多いアルバムはなかなかの出来だが、Judy Clayの踏ん張りに対して、若き日のBilly Veraはまだまだ食い足りない。