/ A Few Less Colors (Bounder Folk Records /1985)
素性はわからぬが、山間に夕陽が沈むジャケットが、ジャクスン・ブラウンのLate for the Skyのタッチを思わせる実に雰囲気の良い仕上がりで、レーベルもBounderとあって期待したが、全く期待通りの音。A-1はブルーグラス風で驚かされたが、次のGram Parsonsの曲"Hickory Wind"、そしてJenny Allenなる女性とデュエットされるタイトル曲"A Few Less Colors"とガーシュウィンの"Summertime"が幻想的なフィドルと相俟ってハイライト。アコギのトーンはエレアコのそれで、その透明な空気感が80年代のWindam Hillものを思わせるが、実際Windam HillからピアノのScott Cossuが参加している。一方、B面は妙にポップな曲や、フォーク歌手にありがちなライブ録音された風刺ソングなどが、曲順を考えずにばらまかれており減点。差し引きゼロになってしまうのが悲しい。とはいえ、手書き風の歌詞カードには好印象。