/ Freeway Getaway ( RCA LSP-4509 / 1971 )
気になるSSWだったが、先日シールド盤を格安で発見したので購入。35年の時を経て開封、ということで35年前の空気を吸おうと顔を近づけたら思わずむせてしまった。埃っぽい!
さて、インド生まれのClive Sarstedtは70年代に立て続けに3枚のソロ作を出しているが、これは2枚目の盤。RCAということで亜米利加なイメージでしたが、インドからも判るとおり大英帝国で活動されていたお方。なんといっても気になるのはアベレージ・ホワイト・バンド結成前のアラン・ゴーリーがベースで全編参加していること。彼のごく初期のセッション作だ。また兄弟Peter Sarstedtはアコギ+兄弟愛(brotherly love)で参加!彼は"Where Do You Go To (My Lovely)"の全英No.1ヒットを持っている。裏ジャケのライナーでは同年発売のポール・マッカートニーとデヴィッド・クロスビーのソロ作と比較されている。クライブの本作が歴史の荒波を生き残れなかったことは残念ながら明白。
静かなA-1”Last Day of My Life”でオッと思わされるが、A-2”Glad You Could Come Along”はありがちな60年代ブルーズロック。A-3”Into Your Station”は一転アコギで聴かせる佳曲。マイナーのAメロがいい。アコギソロがカッコイイアップなブルーズA-5”Six Feet Under”ではアラン・ゴーリーのぶっといベースも聴ける。本作のベストトラックB-1”Law of the Gun”が実にいいメロディを持っている。他はそこまでの出来ではない。
ちなみにクライブさん、ジョー・ミークのプロデュースで作品を出しているWes Sandsのメンバーだったようだが、彼のボックスを実は持っていないので(アメリカ音楽偏愛ゆえ)、調べることも出来ない。(唯一持っているコンピには未収録だった)ピーターとのデュオでも作品を残している。