/ Mama Was A Rock And Roll Singer Papa Used To Write All Her Songs ( MCA / 1973 )
タイトルがいかにも一線から退いた往年の歌手が思い腰を上げたってな感じですが。ソニー&シェール1973年の再結成盤。なんでこんなエキゾチックな絶世の美女とオッサンが…といつも思うけれど。発売当時、シェールの方はソロ歌手としてヒットを出していて。一方二人のTVショウ(コメディ・アワー)も好評となっていたようで、二人でのレコーディングが再び実現したということだ。
中身は結構70年代ポップしていて好感触。もともとスペクターのスタッフだったソニーだから、彼らの音はいつも悪いわけが無いんだけど。デニス・プレグノラートとミシェル・ルビニのプロデュース。ミュージシャンが凄くて、1973年にして後にTOTOを結成するジェフ・ポーカロ(TVショウにも参加していた)、デヴィッド・ペイチ、デヴィッド・ハンゲイトの三人が全編顔を揃えている。ギターはディーン・パークス、ラリー・カールトン、ルイ・シェルトンら。さらにスティールにバディ・エモンズ、キーボードにジョー・サンプル、マイケル・オマーシャンという腕利きばかり。
で、まずオリジナルで良かったのはソフトロッキンなA-2”I Believe In You”。 アルバート・ハモンドの”Peacemaker”にソックリのサビを持つトニー・マコウレイのA-4”Rhythm Of Your Heart Beat”も良かった(トニーはB-3”You Know Darn Well”も作っている)。それとカバーも面白くて、アルバート・ハモンドのA-1”It Never Rains In Souther California”やジョニー・ナッシュの”I Can See Clearly Now”、ニール・ダイアモンドのB-2”Brother Love’s Traveling Salvation Show”、そしてイマイチ乗り切れていない気もするけれど、ドゥービーズのB-5”Listen To The Music”なんかもあって!
タイトル曲はシングルカットされたようで。Part1と2を合わせて9分半以上ある。